長編小説
□4話
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ピッ
どうしよう、送っちゃった。
薫は携帯のメール送信済み画面をじっと見つめている。
送信先は三浦くんだ。
彼に対する自分からの初めてのメール。
薫はとても緊張していた。
変な文じゃなかったかな、大丈夫かな…。
………………。
送らなきゃよかった!!
……でも、千と話していて、考えて。
確かに自分から何もしてないなと思ったのだ。
どうせ恋愛体験をさせてくれるの相手がきてくれたんだから、自分からも何かしなきゃ。
とはいえ、いきなりのお誘いメールは心理的に限界が近かったかも…。
ヴゥゥッ、ヴゥゥッ、
後悔している薫をよそに、携帯がメール受信を告げた。
えーっ、返信早すぎるよぉ。
驚きと不安を胸に、指が動いていく。
メールが開いた。