‐Chara Diary‐

 ミニマルsの日常も見てみる?


(コメントの返事はキャラがします)

◆渚2 

〜♪

自室でぼんやりとベッドへ寝転がっていたら、不意に携帯が鳴った。
相手は、何となく見当がついている。
携帯を開き、届いたメールを見ると何となく見覚えのあるアドレス。

「…橙利、」

その内容を見て、一瞬喉が詰まった。

じんわりと少し広がる感情に、戸惑う。

「っ…」

…メールは、苦手だ。ただでさえ分かりづらい本心が、文と記号だけと更に分かりづらくなる。

どう返信すれば良いのか分からなくなって、一度そのまま携帯を閉じて胸に抱く。

いつもなら、このまま削除して放置してしまうか、受け流してしまうのに、彼のあの目が脳裏に浮かんで出来なかった。

暫しして小さく息を吐いてから再び携帯を開くと、そのアドレスを登録した。

「……、」

それから返信を押して…簡単なメールを打つ。

=====
to 橙利
本文
会長さんから何言われたのか知らないけど、忘れて良いからね。
分かってる、覚悟しとくよ。
=====


「渚ー、飯!食堂行こうぜー!」

「ッ、…うん、分かった。ちょっと待ってて」

部屋のドアをノックする音とルームメイトの声がして、ドキリと心臓が跳ねる。
俺は携帯を閉じると眼鏡を掛けて、慌てて部屋を出た。



…ただメールを送るだけなのに、不自然に脈打つ心臓が煩かったのは、…きっとまだ信じることが怖いから。
そう言い聞かせて。

2013/07/21(Sun) 04:15

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