戦え!方程式マン

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「…そっか。ウチ知らんかった。」
咲にもその旨は伝えられた。
咲は俯いていたが、直ぐに顔を輝かせた。
「よし、じゃあ行くよ!!せーのって言ったら決めポーズつけながら自己紹介っぽい奴言って。」
「嫌だって。面倒だぞ。」
面倒くさがり屋の反論。
「なぁ、もう一人の理絵?」
「え?僕はやってもいいよ。」
「は?」
「じゃあ実行!!せーのっ!!」
「数学戦隊 方程式マン!!」
「何か馬鹿みたい。」
梨恵は溜息を吐いた。
正解は馬鹿阿呆である。
「怪答α!!何で態々遠い地球まで来たんだ!?」
咲の質問が空間を飛ぶ。
「ようこそお越しくださいました〜。」
「それ違うからな!!歓迎してねーから!!」
理絵のボケと梨恵の突っ込み。
こんな状況でも愉快である。
「…等式如きに言われたかねーよ!!所詮等号なんて無くても人間は生きていけるんだよーだっ!!!!!」
怪答αは何か吹っ切れたみたいだ。
いつにも増して嫌味を言う。
グサり…………
等号レッドの梨恵が倒れた。
「え?梨恵??…コイツの言うことなんてシカトだよ、シカト!!」
xイエローの咲が梨恵を励ました。
「ち…違っ…!!本当に、何か変な物体刺さった…。むっちゃ痛ぃ…。」
何時もの面倒臭がる梨恵ではない、苦しそうな顔をしていた。
普段何を言われても動じない梨恵が言う位だから、本当にそうなのだろう。
何か、刺さっている。
「どう?精神的ダメージ、来た?」
怪答αが笑いを浮かべながら言った。
「…?」
等式ブルーの理絵が疑問に思う。
「お前等馬鹿が司る符号の魂(方程式マンの命)は、チョコレートより溶け易く氷より砕けやすくダイヤより脆い。つまり、その赤色の魂が悲鳴を上げたって事。」
仁王立ちで咲達を見下ろすように怪答αは言った。
「…っ、赤色って…言うなよ…っ。」
心臓は止まっていなくても、魂が燃え尽きればその者は方程式マンとしての資格を失う。
今回の場合は梨恵が司る符号を侮辱され、魂の火が弱まったという事になる。
怪答αは方程式マンよりも、彼女らの事を知っているのかも知れない。
自分達はそんな奴と戦おうとしている。
咲の頭に不安が過ぎった。
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