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□たつみ1/2
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「ちゃんと泳げよ〜」







それはETUのキャンプにてプールを練習後に利用している時に起こった。

我らが監督である達海がプールサイドを歩きながら水に浸かっている選手に話しかける。






「達海、プールサイド濡れてるから気をつけろよ」



「うん、りょーか……ぅお!」








達海の足のことも知っている後藤が達海に言ったそばから達海がド派手に足を滑らせた。

ばしゃん!という音と水しぶきが上がりそれを見ていた選手が口々に「達海さん!」「監督!」と叫ぶ。







「か、かんとく!」





ちょうどそばで泳いでいた椿は水中に潜ると達海の体を手繰り寄せた。








「…ぷはっ、椿あんがと、」







ばいん、と椿の顔に柔らかい感触が押し付けられ、視界が真っ暗になる。



……え、ばいん?え、え、なんで前見えな、あれ、かんとく、声が、ていうか息が、






「椿?」


「息できてないっスよ」







椿と同時に飛び込んだ赤崎が椿にしがみついている達海をひっぺりがした。

ぷはっと椿がようやく酸素を気管へ取り入れる。







「…で、達海さん、」


「ん?」






赤崎に子供を抱くように抱かれている達海がようやく自分に向けられている視線に気付いたのか周りの選手を見た。

プールサイドで日光を避けるようにして日陰にいるジーノは「タッツミーはやっぱり面白いね!」などと言いながら恍惚な表情をしている。





水に落ちた際に一方の肩がはだけたジャージの下にあるタンクトップには本来盛り上がらない場所にでかい山が二つ。


水分を吸収した上着でくっきりとしている腰。

普段の声よりも高い声や心なしか一回り小さい身なり。







「あ、言ってなかったっけ」






まさにボンッキュボンッというオノマトペを具体化するナイスバディな体をした我らが監督はけろりと爆弾発言をした。












「俺、水に濡れると女になっちゃうの」








「………は?」





一同、目が点とはこのことである。




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