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むかしむかしあるところにそれはそれは小さな国がありました





普通なら大きな隣国に潰されてしまうかもしれないその小さな国は不思議なことに戦争もなくずっとそこに在りました

今の王様が王子として生まれ物心ついた頃から隣国からの圧力が消えたのです





その小さな国は今の王様になってから沢山の国や人々と交流し隣国とも仲良くなりました


なんでもその小さな国の王様は人を魅了する魔性の男でその人柄となんともいえない魅力から沢山の人々に慕われました






王様に魅了されたのは



もちろん臣下、大臣、付き人、騎士から街の娘まで、
隣国の王子や東の国の人間や旅芸人、
とうとう魔女やその国の遥か西の森に住まう魔王まで、




沢山のモノ達が王様に魅入られてしまったのです













そんなある日






王様は西の森で魔王に殺されてしまいました





きれいな泉のそばでまっかな血に染まった王様を魔王は抱えながら笑っていました
それを見たお付きの者は言葉を失い、隣国の王子は怒り魔王を捕え殺してしまいました










魔王が死んでも王様は帰ってきません















沢山の者が悔やみ、嘆き、悲しみました







一人は異国の地でそれを知り酒を交わす友を失ったことを寂しがり、
一人は森への行き方と泉の場所を王様に教えた自分に怒り、
一人は己を救ってくれた存在を失ったことを悲しみ、
一人は王様を森に行かせ見失ったことを悔やみ、
一人は王様を守れなかったことを嘆き、
一人は………
一人は……
一人は…
















そうして強く願ったのです
もう一度生まれ変われるのならば、





















あなたのそばで『          』。

















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