裏学園便り

□熱が出る時。
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「重労働の貸しは大きいぞ〜♪」

にやにや笑いながら若月は、楽しそうに言った。

「…そーゆー…」

リョーマが反論しかけたら、若月の手がリョーマの手を取り、ベッドに押し付け覆い被さった。

「…あんま過剰に反応すると襲って貰いたいのかと、錯覚しちまうぜ?」

「…っ」

「…食ったんなら寝ろ…オレ様は帰るから」

若月はリョーマをゆっくり解放すると、空の食器をまとめた。

「…先生…」

「ん?」

「…ありがと…」

「…ああ」



その晩、リョーマは誰かにソックリな魔王に囲われた夢を、見たとか見なかったとか…。


翌朝、夢にうなされて目覚めると、リョーマのベッドの端には、見慣れた背中が座っていた。

「あ……」

「ん、どうだ調子は、お姫様?…」

振り向いた眼鏡の奥の瞳が、リョーマを見つめる。

「中嶋先生…どうやって…」

「鍵なら開いてたぞ…まあ開いてなくとも、オレには無意味だがな」

「…いつから…」

「夕方にはいたが…薬が効いてるのか、全く目覚める気配がなかったな」


この人がオレの担任の先生であり、恋人の中嶋英明。
端から見ると恋人と言うよりは、支配されている…と言った感じ…らしいけど……。


 
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