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□お星さまきらきら
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直は空を見上げていた。
「直‥今日はどんなに見ていても、この雨は上がらないよ」
今夜は星が出ることは無いんだと、父は娘に諭す。

小学生になったばかりの直にもこの雨は止まないこと、
もし止んだとしても雲が阻んで星が姿を見せることは無いと判っていた。
それでも、諦めることは出来なかった。
「だって、今日は七夕なのに。天の川見れない‥」

窓から空を見上げていた直の目に、涙が溜まった。
「天の川が無いと、二人は会えないんだよ。かわいそう」








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