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□present
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「これ‥貰ってください!」
彼女から渡されたのは綺麗にラッピングされたピンク色の小さな包み。
突然すぎて何が何だか判らないまま、
彼女に気圧されて思わず受け取ってしまった。
これは一体‥何?
「いつもお世話になっているお礼です!」
袋を見つめて考えていると、彼女が答えを教えてくれた。
いつもご飯を作ってもらったりしてる俺こそが
『いつもお世話になっているお礼』 をするものなんじゃないか?
「私、秋山さんにはどれだけ返しても返し足りないほどのご恩がありますから!」
力説する彼女に苦笑し、再び包みに目をやった。
「雑貨屋さんで見ていて、綺麗で可愛いなぁって思って。
秋山さんなら使っていただけますし!」
目を輝かせながら話す君には悪いけど‥
綺麗で可愛いものが俺に似合うとは思えないんだけど。
彼女の目が開けてと訴えてくるので、不安になりながらも包みを開ける。
中にはカラフルなラインストーンがちりばめられたものが入っていた。
手に取ってみると、それはライターだった。
かなり煌びやかで、一見しただけではライターとは判らなかったのだが‥。
「綺麗ですよね!とっても可愛かったので欲しくなったんですけど
私じゃ使う時ありませんし、思い浮かんだのは秋山さんだったんです」
カラフルでキラキラ。
確かに君が好きそうなものだ。
俺にはあんまり‥似合いそうにないんだけど‥
「煙草を吸う秋山さん、かっこよくて好きなんですよ」
はにかむ君に、目を細めた。
「ありがとう、大事にするよ」
ライターも、君も。
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if 〜もしも秋山が煙草を吸う人だったら〜
映画だけを見たら 終盤で使うあのライターは秋山のものとしか思えない件。
公式小説では五十嵐から借りたとありますが、秋山は煙草を吸いそうなイメージなのです。