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□名前を呼んで
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秋山さんは私のことを 「君」 や 「お前」と呼ぶ。
名前が必要な時には「カンザキナオ」ってフルネーム。

福永さん達は「秋山は絶対直ちゃんにラブだよ」とか「直ちゃんばっかり特別扱い!」って言うけれど‥


秋山さんの特別な存在、とは到底思えない。

私は特別な存在になりたいけれど、現実は違うのだと秋山さんが私を呼ぶたびに教えてくれる。

思い違いすらさせて貰えない。


こんなに近くに居るのに、遠い。

見えない壁をはっきりと感じます。

少しでも近くにいけたと、錯覚してしまいそうな私を突き放すかのように。



秋山さん、私の名前を呼んでください。



私を傍に

置いてください・・・





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