臨也総受け

□池袋の風物詩
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「いた♪」

 折原臨也の視線の先には池袋の有名人、平和島静雄がいた。

 ふふ、計算通り……

 情報屋の臨也にとって静雄が何時何処で仕事をするのか知るのは容易いことだ。そして、静雄が何時何処を通るかを予測するのも容易いことで……


「いーざーやー!」


 え!? ちょ、まだ500mは離れてるよね!? どんな鼻してるんだよ!!


 ……容易いことで、臨也は暇になると静雄をからかいに行くのだが、いつもこうなるのである。

「池袋には来るなって言っただろうがよお!」


 全く…… こんな所でそんなモノ投げたら善良なる一般市民を巻き込むじゃないか……

 つねに諸悪の根源である臨也がぬけぬけと呟いた。正臣あたりに聞かれたら間違いなく刺される。

 が、臨也はそんなコトは気にせずに、自動販売機を投げようとしている静雄へ歩き出した。


「シーズちゃん♪」


 そう、真ん前に。

 人がサーっと引いていく。カメラを構える強者もいるが、とにかくこの場から離れようとする人が多い。


「その呼び方止めろっつってんだろうがよお!!」

「もうシズちゃんたらー。自分も蚤虫とか言うくせに、俺が違う名前で呼んだら駄目な訳?」


 自動販売機が飛んで来た。


「あっは、俺はここだよ?」


 臨也が軽々と避けたので、自動販売機はカメラを構えた青年に直撃した。

 鈍い音がして人が弾き飛ばされる。悲鳴が上がったが構わず臨也はナイフを構え、逆に怯んだ静雄に迷わず突き立てた。


「相変わらず優しいよね、シズちゃんは」


 刺したつもりが全然刺さらないナイフを抜き、そのまま距離をとる。


 臨也は少し悲しげに微笑むと、得意のパルクールで逃走を始めた。




――――――――――――――



 自分以外には優しい静雄に少し寂しさを感じる乙女な臨也☆


 ……想像(妄想)をいざ具現化するとなるとなかなか難しいものがあるんだね←




 

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