臨也総受け
□煙草の匂いが胸を満たして
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登場人物*臨也*静雄
ジャンル*ほのぼの
☆企画サイト愛されるならばさまへ提出致しました
「ねぇシズちゃん、寒い」
1人でタバコを吸っているといつの間にか隣にいた情報屋、折原臨也が言った。
「あ?」
だからなんだと言うのだ。第一いつものそのコートは暖かくないのか。
だが子供の様な笑顔を浮かべて「あっためて」、なんていうのを聞けば、そんな事を言う気は失せる。寧ろ普段の言動からするとキモいのひと言だ。
「おいノミ蟲!」
あろうことか臨也はいきなり抱き付いてきた。
勿論俺はひっぺがそうとしたが、「シズちゃんあったかい」という一言にフリーズした。
……なんか今日は可愛い。しかしそんな事を思った瞬間。
「子供体温だね」
ぼそりと聞こえた声に静雄は一瞬でも可愛いなんて思った自分を呪った。
「悪かったな」
下がった声質に怒りを感じ取ったのだろう、臨也は慌てて続けた。
「怒らないでよ」
「だったら黙れ」
怒気と共にタバコの煙を吐き出した。すると臨也はバカみたいに真面目に「はーい」なんていう返事をして静雄の胸に顔を埋める。
……一体何なんだ、こいつは。相変わらずムカつくが何か可愛い。
「黙ってるから、もう少しこのままでいさせてよ」
…………。
いい加減俺もコイツに毒されてきているなと思いつつ、静雄は無言で臨也をそっと抱き返した。
少し顔が熱い事に、気付かないふりをして。
煙草の匂いが胸を満たして
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誰が寒いのかと言うと、勿論私←
寒くなってきましたがうちのシズイザはほのぼの暖かいご様子です。