昔≠今

□2日目
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二日目。
何故か早く目が覚めたため、私は起きることにした。
身支度をして部屋を出ると、大広間へ向かった。

「あら、おはよ〜。早いわね」
『おはよ、なんか目ぇ覚めちゃって』

私は苦笑いしながら机に近づいた。
どうやら料理はほぼ出来上がっているようだ。
…しかし暇だな。
戦いが始まる前に食べちゃうのもいいけど、やっぱりみんなで食べたほうが楽しい。
…よし、手伝おう。

『ルッス姐、手伝うよ』
「まぁ!!じゃあこっちへ来てちょうだい」

ルッス姐は私を手招きすると、ある部屋へ連れてきた。
そこは食料庫だった。

「ここからこの棚の食料全部運ぶのよ〜」

私は戸惑いながら頷いた。
…手伝いってこれかよ。
まぁ引き受けたからにはやってやる!!
私は腕捲りすると運びまくった。
ルッス姐は咲希を見て小さく笑うと同じように運び出した。
って持つ量多っ!!
全部運び終わると、思わずため息をついた。

「咲希ちゃん、大丈夫?」
『あ、はい…』

けれど私の息は少し上がっていた。

「今からこれを調理しようと思うんだけど咲希ちゃんもやる?」

その瞬間私の体力は全回復した。

『やる!!』

どうせならと今まで気になっていた疑問を聞いてみることに。

『ルッス姐はいつご飯食べてるの?』
「あら、みんなと一緒に食べてるわよ?」
『え!?いつの間に…』

多分戦いで周りが見えていないからだろう。
それくらい必死なんだよ。

「…咲希はぇーな」
『あ、スッくん!!おはよー』

驚いた表情をしたスクアーロが入ってきた。
少しドヤ顔をしながら挨拶したらスクアーロの眉毛がピクッと動いた。
……サーセン。

『起こしに行くの?』
「あぁ、後々めんどくさくなるから先に食っとけぇ」
『了解。じゃあルッス姐一緒に食べよ』
「えぇ、いいわよ」

今日は戦わずに食べれそうだ。
私は嬉しさを噛み締めながら、席についた。

『いただきま』

言い終わる前に扉がバンと開いた。

「ししっ、そうはさせないぜ」
「残念でしたー」

…もう来てしまったよ。
スクアーロが起こしに行く前に起きていたんだろう。
素早い奴らだ。

『お先に』

私が手を出し始めたら二人は素早く席についた。

「負けませんー」
「これは王子のッ!!」
『ちょ、やめろッッ!!』

やはりこうなってしまうのか…。
内心ため息つきながら必死に戦った。
 
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