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□(FB)キャンディ
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今日はミーもベルセンパイも久々の休みだ。

いつも任務で疲れていたのだろうベルセンパイはだらり、としていた。


「ベルセンパーイ。大丈夫ですかー?」

ベルセンパイの顔を下から覗き込む。
センパイはチラッとミーのことを見た(たぶん)。

そして「うー…」と情けない声を出す。


「王子疲れてんの見れば分かるだろ。何か甘いもん持ってきて」

「嫌ですー。何でミーが堕王子のパシリをしなきゃいけないんですかー …ゲロッ」

「堕王子言うな!早く持ってこい糞蛙!!」


まったく。
ナイフ投げる元気あるなら自分で歩けってんですよー。

とは思いつつも優しいミーは堕王子お気に入りのキャンディの缶を持って来てあげた。


「どーぞー。」

「ししっ、さんきゅー」

歯を見せてと笑うセンパイの顔に鼓動が高まるミーは重症だと思う。

そんなミーには気づかずセンパイは缶から綺麗な色のキャンディを2本取り出した。


「あれ、センパーイ。2本も食べたら糖尿病になっちゃいますよー?」

「バーカ、俺王子だもん。糖尿病になんかなんねーよ! …それに」

「それに?」

ごん、と乱暴に蛙の上に手が置かれる。
そして手にはキャンディが一本握られていた。


「コレはフランの分だし。」


そう言ってくれたのはハチミツ色のキャンディ。

「あ、りがとうございますー。」

口に含むと甘い味がする。


まるでセンパイみたいだ、と思ったら自然と笑みがこぼれた。


「何。そんなキャンディ嬉しかった?」

「はいー。とっても嬉しいですー。」

「ふーん。じゃあまたやるよ。」

「楽しみにしてますねー。」



次に貰えるときはミーもお返しを用意しておこう。
そうしたら、もっとベルセンパイは笑顔になるんだろうな。

なんて考えながらベルセンパイを見る。

機嫌良さそうな姿を見てミーはまた笑みをこぼしした。




(…今日はよく笑うな。)

(そーですねー。ベルセンパイがあまりにも可愛くてー。)

(なっ……っっ!?///)

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