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□(FB)ゲーム
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今日は任務が無い。
ミーはベッドの上でごろごろしていた。


暇だなー…。
と思ったのが最後。


心を読んだようにベルセンパイがドタドタと部屋に押しかけてきた。


「カエルーッ!お前暇だろ?ゲームしよーぜっ!!」

珍しく満面の笑みで手を上下に振るセンパイ。

子供みたいで、ものすごく可愛い。


ベッドもあるし襲ってしまおうか…、と考えていると煩いバカ隊長も来た。


「う゛お゛ぉい!!!!フラン、暇だろぉ!ゲームすんぞぉ!」

「センパイだけでなく隊長もですかー?
てか任務はどうしたんですかー?」

「あ?カエル知らねーの?今日は毎年ヴァリアーのゲーム大会の日だぜ♪」

「はぁ?」


そんなの初耳だ。
てかそれで良いのか、暗殺部隊。

まあどーせセンパイに甘いボスが考えたんでしょうけど・・・。
センパイゲーム好きですからねー。


なんて考えている間に隊長とセンパイに談話室まで連れてこられてしまった。

そこは世界中のゲーム機とヴァリアー幹部が集められていて、ベルセンパイはウキウキしている。


(ほんとこの人26歳なんですかー・・・?)

ミーも疑いたくなる程センパイはご機嫌だった。


「う゛お゛ぉいっ!!そんじゃあ始めるぜぇ!」

「最初俺ねっ!スク勝負しよーぜっ!」


ガチャガチャと煩い音をたてて格闘ゲームに熱中するカス鮫とセンパイ。


(…なーんか、ほのぼのしてませんかー?
暗殺部隊っていうより家族っぽいですー。)


家族とするなら変態雷オヤジはどうなる?
…考えるだけで吐きそうだ。

気が付くと勝負は終わっており、センパイが勝ったようだ。

そのままセンパイはレヴィさんとかルッスさんと戦い、全勝していった。


(意外に強いんですねー。驚きましたー。)

そしてついにミー対センパイ。
はっきり言って負ける気はしない。


「ししっ。カエルに負ける気しねー。」

「ミーだって負けませんよー。」

そして勝負が始まった。
ミーも腕に自信があったが、センパイも相当強い。


「チッ…、カエル避けんなよな。」

「嫌ですよー。ダメージくらうじゃないですかー。」

「くらって死ねよ。ししっ」

「嫌でーす。堕王子こそ死んでくださーい。」


なんてことを言いながら10分経った。
未だ決着はつかず、後ろにいる隊長達も固唾を呑んで見守っている。

そんな中。
(…ん?)

ふ、と視界に入った影。
まぎれもなくザンザスだった。

(へ?何でボスがこんなとこに…?)
ふと視線が合う。
瞬間、思いっきり睨まれた。

(は?何でミー睨まれてるんですかー?)
意識が逸れてしまった。
その隙にセンパイに攻撃され、ミーは負けてしまった。

(完全なるボスのせいじゃないですかー!)


「しししっ♪やっぱ王子つえーの♪」

なんて言って笑うセンパイ。
じゃっかんムカついた。

「…堕おう「ベルは強ぇえなぁ!」

堕王子と言おうとした瞬間、隊長に遮られる。


「本当ねぇ!1回も勝てないわぁ!」
「…全くだ。手加減しろ。」

ルッスさんとレヴィさんも続く。
彼らの言葉でセンパイはもっとご機嫌になる。


「だろっ!だって俺王子だもんっ♪」

それを見て分かった。
これはベルセンパイを喜ばせるための行事だと。

(どんだけ甘やかしてんですか…。)

呆れつつも、こんな微笑ましい光景を見たら何も言えなくなる。

ふ、と小さく笑い

「ベルセンパーイ。確かに強いですが、ミーが次は勝ちますからねー」

「カエルには無理だって!次も王子が勝つから♪」







(世間から見たら子供っぽい行事。)
(だけどヴァリアーには素晴らしい行事。)

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