ぶんしょう

□優しさ
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(!)バダエス←ミストレ




少しでも隙をつくってしまう君がずるい
そんなことされたら俺が君を奪いたくなるのは分かっているのに
そんなことで一々期待する俺も可愛くない、ぜんぜん 美しくない。

ムカつく、なんでこうもエスカバはバカなの?
ミストレは携帯電話のボタンをめちゃくちゃに押した後、壁に投げつけた
携帯電話はピーッと鳴り、床に落ちた
壊れたな、と思ったとき「あ〜ぁ もったいない」と声がした
「また買うのか? 物に当たるのはやめたほうがいいと思うけど」
エスカバが背後に立っていた
そんな気配も感じないほど俺はイライラしているのかもしれない
「誰のせいでこうしてると思う?? ・・・ってか君の分際で俺に命令しないでくれる」
「注意だよ、俺なんかした?」
「・・・バカ?」
ミストレはエスカバをぎっと強く睨み付けると壊れた破片を拾い始めた
「俺も手伝うよ」
「待って」
「・・・・・・なに?」
「俺のこと好きじゃないなら手伝わないで、絶対」
「はぁ? ・・・・なにソレ 別に嫌いじゃないけど」
「じゃぁ好きなの?」
「好き・・・・・? てかお前なにこんな恥ずかしいこと聞いてるの!!?」
「いいから!!!!  ・・・どうなの!!?」
「・・・・・す、好き・・・?」
「付き合えって言ったら」
「・・・・・・・・・・・・・俺は・・」
「なん〜て、バダップに悪いしね」
ミストレは会話している間にさっと破片を拾いあげ、エスカバのおでこにキスをした
「もう俺に優しくすんなよ」



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