星の記憶
□過去3
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しばらくしてプリンセス・セレニティが誕生した。そしてネイビーはクイーンによってシルバー・ミレニアムに呼ばれていた。
『クイーン・セレニティ』
ネイビーはいつものマントではなく漆黒のドレスを身に纏っている。
「ネア。よく来てくれましたね」
『こ度はプリンセス・セレニティのご生誕おめでとうございます』
恭しくお辞儀をするネイビーにクイーンは苦笑する。
「ありがとう。しかし、そんな堅苦しい挨拶はいりませんよ」
『そうですか?では改めて…クイーン、おめでとう』
2人は普段から交流があり、友人のような関係を築いていた。そのため公の場ではない限りは普通に接している。
今度はプリンセスに向き直り、膝をつく。
『初めまして、プリンセス。私は守護星を持たない記録者、ネイビーと申します』
「赤子に言ってもわからないですよ」
『一応は挨拶しておかないと』
「何かこの子に予言をしてもらえますか」
『もちろん』
手を前にかざし、本を出す。浮かび上がった文字を読み上げ始める。
『王国シルバー・ミレニアムの王女プリンセス・セレニティ
地球国の王子・エンディミオン
この2人の出会いが未来を変える』
読み終わると同時に本は光の粒子になり消えた。
「"未来を変える"ですか」
『うん。いい意味なのか悪い意味なのかはわからない。でも、この2人が出会うのは避けられない』
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