記念日B
□火影の妻の誕生日
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太陽も傾いてきたころ、買い物に出かけようと家を出た。
商店街をまわっていると後ろから声をかけられた。
振り向くと、よく顔を合わせるミナトの部下だった。
「あら、こんにちはカカシ君」
「こんにちは。おた…いえ、買い物ですか?」
「えぇ。カカシ君は任務帰り?」
「はい。先生がお忙しいのでお使いに」
「そう、ありがとうね。そういえば、ミナトの仕事いつ区切りがつくか知ってる?」
いつもの感じなら、そろそろ仕事が一区切りする頃だと思うのよねぇ。
私がそう聞くと、カカシ君は目を大きく開いた。
普段からカカシ君は表情をあまり変えないから、私の方が驚いた。
「あ、お弁当また届けに行こうと思って、それで…知らなかったら別にいいんだけど」
驚いたせいで意味もなく言い訳をしてしまった。
そんな私を見て可笑しかったのか、ふっと表情が和らいだ。
「仕事はもう区切りがつくと思います。俺のお使いは相手方に終了の報告も兼ねてましから」
「そ、そう。ありがとう」
「いえ。それじゃ俺ももう行きます」
「えぇ。気を付けてね」
「クシナさんも」
カカシ君からの話を聞いて、がぜんやる気が出てきた。
よし!今日の夕飯はちょっと豪華にしよう!
私は意気込んで買い物の続きへ向かった。