彼と彼女のファンタジーな展開7題

□彼女が幼女に若返り?
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ぼんっという音とともに、クシナの体が煙に包まれた。

「クシナ!」

思わず叫んでしまったのは予想外の事態のため。


そして、煙が晴れて現れたのは



「…ミナト」



若返った、小さいクシナだった。













「あははっ!悪かったなクシナ」

俺たちの目の前で酒を飲みながら豪快に笑っているのは三忍の一人の綱手様。

「最近徹夜続きだったから、薬品を間違えたんだ」

「綱手様…」

俺は呆れてため息をついた。

「毒ではないものの、下手をしたら取り返しがつかなくなるところだったんですよ?」

「すまんすまん」

楽しそうに笑っている綱手様には反省の色が見られない。

それに、問題はそれだけじゃない。



「クシナ!その書類で遊んじゃ駄目だって!」

「えー、つまんなーい」

「あ、その本の塔をいじったら…!!」

どさどさと倒れる本からクシナをかばう。

「クシナ、いたずらはダメだよ…」

「えへへ〜ありがとうミナト!」



クシナは記憶はそのままで、ただ体が退化しただけ。

なのに、ここぞとばかりにいたずらをする。

その度にひやひやさせられるこっちの身にもなって欲しいものだ。

まぁ、無邪気なクシナがものすごく可愛いのはこの際おいといて。

「綱手様、この効力はどれくらいなんですか?」

「まぁ、せいぜい半日というところか」

半日なら、なんとかなるか。

「それにしてもミナト」

「なんですか?」

にやにや笑う綱手様。

「お前、それじゃぁロリコンだな」

「…は?」

綱手様とクシナが声を立てて笑う。




原因を作ったのは綱手様で、被害をこうむったのはクシナなのに、一番苦労しているのは俺な気がする。

…いや、きっと気のせいじゃない。

俺はため息をついて半日の覚悟を決めた。









ミナトロリコン疑惑浮上。
みんな事情を知っててからかってるといい。
END 2010/11/7

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