彼と彼女のファンタジーな展開7題
□彼が彼女で、以下略
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※未来の彼がやってきた!の続きです。
読んでいなくてもわかるようになってます。
ぼんっという音とともに、私とミナトの体が煙に包まれた。
「え!?」
思わず叫んでしまったのは予想外の事態のため。
そして、煙が晴れて現れたのは
「あ、れ…クシナ…?」
「ミ、ミナト…なの…?」
みた目は何も変わらないミナトとクシナだった。
しかし、中身の入れ替わったミナトの姿をしたクシナとクシナの姿をしたミナトだった。
「どういうことなんですかコレは!!」
ものすごい剣幕で綱手に詰め寄るミナト(中身クシナ)。
綱手は声を立てて笑っている。
「クシナ、そんなに大声出さなくても」
苦笑してミナトを止めるクシナ(中身ミナト)。
「ほーう、これは面白いことになっとるのう」
「あぁ、自来也か。だろう?」
そんなところに自来也がやってきた。
摩訶不思議なその状況を三忍の二人は笑う。
正直似たような状況になるのも3回目なのだが、慣れるようなものではない。
「綱手様!!」
ミナト(中身クシナ)が怒った声を上げた。
「まぁまぁ落ち着け。これにはわけがあってな」
「わけ、ですか?」
クシナ(中身ミナト)が首をかしげる。
あぁそういうことか、と自来也も納得したようだった。
「今度里で大規模な祭りがあるのを知っているだろう?」
おそらくその祭りというのは、任務に出る忍び達に感謝と安全を願って行われるもので、木の葉の里の大イベントの一つとなっている。
「そこでイベントの一つに中身を入れ替えてゲームをするんだ」
「ま、簡単にいやぁお前さん達はその実験体ってわけじゃ」
「あぁなるほど」
「なるほど…って何だってばねそれぇ!?」
綱手の説明を簡単に解説してくれる自来也。
しかしその内容にクシナ(中身ミナト)は笑って納得し、ミナト(中身クシナ)は突っ込んだ。
「ミナトがその口癖をするのはおもしろいのう」
「こっちは面白くありませんから!」
自来也の言葉にミナト(中身クシナ)が怒る。
「この薬の効力はどれくらいなんですか?」
クシナ(中身ミナト)は冷静に聞く。
その言葉に綱手は笑って答える。
「その薬は効力が弱くてね。もって3時間がいいところだよ」
「なんじゃ、短いのう」
綱手の言葉に残念そうに自来也がため息をついた。
「今のクシナならデートに誘ってもいいんだがのう」
「ダメですよ自来也先生」
クシナ(中身ミナト)が笑って答える。
「クシナは全部俺のです」
クシナ(中身ミナト)の言葉にミナト(中身クシナ)が顔を真っ赤にする。
それを見て、自来也は降参とばかりに両手を上げた。
「まったくミナトは怖いのう。わかったわかったお前さん達二人でデートにでも行って来い」
クシナ(中身ミナト)は笑ってお礼を言うと、今だ顔の赤いミナト(中身クシナ)の腕を引っ張って部屋を出て行った。
「ミナトは相変わらずだな」
「まったく、独占欲の強い男じゃのう」
二人は呆れたように、でも楽しそうに笑っていた。
そんな木の葉の日常。
なんだかシリーズみたいになった…
END 2010/11/8