選択式お題

□指を舐めるのってなんかエロい
1ページ/1ページ





トントントンと短いリズムが台所から聞こえる。

何やらいい匂いもする。

今日は任務もなかったし、天気もよかったのでクシナとデートしてきた。

早めに帰ってきて、クシナが夕飯を作ってくれている。

その間に、どうやら寝てしまったようだ。

そんなことを考えていると、クシナの声が聞こえた。




「ミナトー、もう少しで夕飯できるからねー」

「ん、わかった」

俺はそう返事をしてソファから起き上がった。

すると、台所から「痛っ」と声が聞こえて急いで台所に向かった。

「クシナ!?」

クシナをみると苦笑して指をくわえていた。

「ちょっと失敗しちゃった」

クシナの手をとってよく見ると、どうやら包丁で指の先を少し切ったみたいだ。

切ったばかりで傷がふさがっていないのか、深くはないものの血があふれてきた。

「よかった。深くはないみたいだね」







俺はその指を自分の口に入れた。







「ミ、ミナト…!?」

クシナの焦ったような声を聞いて、そのまま目だけクシナを見ると、クシナは赤い顔をして俺を見ていた。

その目は少し潤んでいて、言葉が出ないのか少し口が開いていて…



わかっていてその顔をしているのかなぁ。



クシナは鈍感なのでそれはないと解っていながらも、思わず考えてしまった。

俺は指をひと舐めしてしてから咥えていた指を出して笑った。



「そんな顔してると、夕飯の前にクシナを食べちゃうよ?」


クシナはさらに顔を赤くした。

俺は怒られないうちにクシナから離れ、ばんそうこうを取りに行った。












無邪気なミナトさん
END 2010/11/13

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ