記念日B

□バレンタインデー
1ページ/1ページ




里長というのは里を支える人物であり、そのカリスマ性や能力は他国にも知れ渡るほどである。

特に木の葉はその里柄故か祭りなどの行事も多く、火影の人気はそれらで発揮されることもある。

今回の場合はそれに当たる。









「火影様!」

切羽詰まった声がミナトの耳に届く。
ミナトは机で腕を組んで難しい顔をしている。

「どうしますか!?」
「時間がありません!」

部下の言葉にミナトは重いため息をついた。

「まさかこんな状態になるとはね」

不測の事態というのだろう。
これはさすがのミナトも予想できなかった。
しかも今回は急を要する。

「火影様、もうこの建物は…」
「大変です!」

慌てて部屋に入ってきた部下は息を荒くしながら叫ぶようにまくし立てた。

「情報があの方にもれてしまったようです!!」
「何だって!?」

ミナトは苦しそうに顔をゆがめた。
どんなに戦況が苦しくても表情に表わさないミナトがそんな顔をするほど今の状態は危なかった。

「お逃げください!」
「今なら間に合います。早く…」

部下達の必死の言葉にミナトは弱弱しく首を振る。

「こうなったら、腹をくくるしかないよ」
「火影様…」

ミナトの声に部下たちは説得できないことを悟る。
もうこうなってはミナトの意思を変える事はかなわないだろう。



そしてそんな時だった。

爆発音のようなものが轟きドアが破壊され煙が立ち込める。

ミナトは静かに机の前へと足を進めた。

もうもうと立ち込める煙がひきはじめる。


そこから長い赤い髪が見えた。

その表情を見ずとも怒りがその身を取り巻いているのがわかる。

ミナトそれを見て苦笑をする。

その瞳はどこまでもやさしい。

突然やってきた来訪者はミナトをキッと睨み叫んだ。

「ミナトの馬鹿ー!!」



部下たちはもう自分たちにできることはないとその場から姿を消した。










以下解説
バレンタインなので人気者の火影様・ミナトは予想以上に皆からチョコを貰いまして、執務室どころか建物の部屋という部屋をチョコで埋め尽くしてしまいました。
それがクシナに知れるとヤキモチを焼いてしまい建物を崩壊させてしまう恐れがあるため黙っていましたが、それが知れてしまいクシナが爆発。
一通り暴れた後、ちゃんとクシナはチョコを渡しました。



説明がなければ分からないなんて…
END 2011/2/15

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ