過去拍手

□新婚夫婦の夫の誕生日
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次の日、もう太陽が高くなった頃次の任務の相談をしに火影の執務室を尋ねた。

「入るぞミナト」

「どうぞ」

扉を開けると椅子に座る火影の前に部下が立っていた。

「すまない。話し中だったか」

「いえ、今日の予定だけですからもう終わります。すみませんが、ちょっと待っていてください」

「あぁ」

部下の一人が本日の予定は、と読み上げていく。

「以上です」

「わかった。ありがとう」

「では失礼します」

部下たちは綱手に軽く頭を下げると、部屋から出て行った。



「今来たところだったのか」

綱手は次の任務の書類を机に出して言う。

ミナトはそれを受け取りながら笑った。

「はい。昨日は誕生日だったので皆が気を使ってくれて」

「そういえばそうだったな。遅れたがおめでとう」

「ありがとうございます」

「面倒な師匠を持つと苦労するな」

綱手の一言にミナトは笑顔を苦笑に変えた。

「知っていたなら止めてくださいよ」

「私が知った時にはもう遅かったんだ。一応覗きには忠告したが、あの男が聞くと思うか?」

綱手の言葉にミナトはため息をついて答えた。

「思いません。本当に困った人です」

「でも覗きは阻止したんだろう?」

「もちろんです。先に手は打ちました」

「クシナに入れ知恵されている時点で後手だがな」

「…本当に、びっくりしたんですから」

そう言って笑うミナトの顔は確かに困っていた。

しかし。

「ふん。そんな幸せそうな顔で言われてもな」

綱手が得意げに笑って言うと、ミナトは一瞬キョトンとした後嬉しそうに笑った。

「わかりますか?」

「当たり前だ」

「クシナが祝ってくれるのが嬉しくて。家族としてこれからもずっといてくれるんだと思うとどうしても隠せませんね」

「幸せそうで結構なことだ」

「ただ、自来也先生だけは本当に困るんですけどね」

「あれはいたずらが大好きな子供だからな。諦めな」

綱手の言葉にミナトはまた困った笑顔でため息をついた。

「尊敬はしてるんですけどねぇ」

「尊敬は忍術だけにしとけ」

「もちろんです」

真顔で返したミナトに思わず綱手は声をたてて笑った。

ミナトもそれにつられて笑った。


「さて、それじゃぁ次の任務についての相談をさせてもらおうか」

「はい」







ミナトさんハピバ!!
2013/1/25
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