おだい

□意識しちゃってください
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学パロ
















「クシナ一緒に勉強しない?」

「そういえば、大通りに美味しそうな喫茶店が出来たんだ。行ってみない?」

なんだか最近ミナトがやけに私と一緒にいる気がする。





気がするっていうか、いる。

授業を受けるときも、放課後図書室で勉強するときも一緒。

別に断る理由はないけど、なんかひょっとして…とか思っちゃったりする。

これって自意識過剰?


「クシナ?」


いや、だってミナトは女子に人気あるし、選ぼうと思えばより取り見取りなわけで。


「クシナ」


それがよりにもよって、こんながさつな女を選ぶわけない、よね…

皆も女の子扱いというよりは、いたずら仲間って感じだし。


「…キスするよ」


そう普通に考えれば、キスなんてー…

え、キス?

「あ、やっと気がついた」


目の前にはミナトのドアップ。

「え、きゃぁ!」

想わず飛びのく。


「クシナ、それ傷つく…」

「あ、ごめんってばね。びっくりして…」


なんであんなにドアップ?

…でもちょっとおしいことしたかも。

………おしいって何!?

あれ!?








「なぁミナトうずまき何してんだ?」

二人の一連の様子を横で見ていた友人達がミナトに尋ねる。

「何って百面相?」

楽しそうに笑いながらクシナを見るミナト。

「お前意地悪だよなぁ」

「そう?」

そういう友人に、別の友人が訂正する。


「ちげぇよ。意地悪なんじゃなくて性悪なんだよ」

「うわー…」



にこにこ笑うミナトを見て、友人達はクシナに憐れみの目を向けざるを得なかった。






END 2010/11/7

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