あの日から僕の狂気は止まらない

□第二章
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アイツと話してるとき、卯玖が、笑ってたから。



すべて黙って、


沢山の屈辱にもたえてきたんだ。

けど、卯玖が……僕から離れたから。




もう、いいと思うんだ。

ねぇ、ぶち壊すから卯玖?


卯玖がいくら泣き請おうが、今の僕には……







余裕なんて、ない。




…卯玖さえ手に入れば、それで十分だ。



離したくない。


あの時のような後悔はもうごめんだ。




絶対、離さない。


どんな手を使っても…!!












体育館旧裏倉庫に入ると、ガタイのいい男が4,5人いた。



「うわっ、マジ平凡だな。」

「まぁ、ヤらなくてもサンドバッグにすればよくね?」

「それもそうだな。」




まったくもって物騒な話だ…。
まぁ、全然怖くないけど。



…だけど、まだ。


優越感に浸っている人間を一気に窮地に追いやったときの、ヤツらの顔といったらまさに見ものだな。



そんなことを考えてたら、僕のまえに一際は可愛い顔をしたチワワちゃんがズィと立った。


「やぁ、久しぶりだね桜親君?」

「………、」



卯玖の親衛隊の隊長である、蓮長だ。





「ねぇ、卯玖サマから離れたと思ったら今度は皐月サマに付きまとってるんだって?」

「そ、…んな!!誤解です!」

少し怯えたふうに言って後ろに一歩下がる。





あ?
まだ平凡は貫くよ?
コイツらのより苦しむ顔を見たいしね。







「その上に、また卯玖サマに近付こうとしてるし。お前があのマリモ使って近づいてるのはまるわかりなんだけど。」

「つーか、なんであんた懲りないの?」

「はっきり言って、ウザいから」

「卯玖サマだって迷惑してるんだけど、自覚あるの?」




周りにいるチワワちゃんたちも隊長サマに同調して僕に悪態をぶつけ始める。





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