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□サスケ君の悩み。
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サスケ君が珍しく私に相談があると持ちかけてきた。
昔の私なら喜ぶけど、今はサスケ君の想い人が分かっちゃったから、相談役というポジションにいる。
辛くはない。だって、もう恋してないし。
純粋にサスケ君の恋を応援しているんだけど、相手が相手だから難しいわね。
それはさておき、冒頭に戻りましょう。
相談というのはどうせ、同じ班の子絡みだろうと分かりきっているから、あの子がいない場所にいるわけで。
やっぱりあの子絡みだったけど、今回はどうにもならない、と思う。
「素直になるにはどうしたらいいか、ですって?」
それは無理なんじゃない? 素直じゃないの見本であるサスケ君がそんな急に素直になるわけがないじゃない。
「その言い方、酷いぞ。サクラ」
あら、よく私が考えていること分かったわね。
「戯け。口に出ているぞ」
あら、いけない。私としたことが。
「て、戯けってなによ。せっかく話聞いてあげようと思ったのに、聞く気伏せたわ」
きびすを返し、帰ろうとする私にサスケ君が慌てて引き止めようとする。
「待て待て待て! 悪かったから帰らないでくれ」
…普段からそう素直だったらいいのに。
「頼む。こんなこと相談できるの、お前しかいねぇんだ」
たしかに、カカシ先生はからかうでしょうね。