忍者
□戯言と黒い追跡者
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その翌日。任務が終わった後、女子三人に呼び出された。
二日続けて呼び出されるとは、ついてない。
しかもこの三人、サスケ信者だ。まーたサスケについて文句言われるのか。
「アンタ、サスケ君に色目使ってるんじゃないわよ!」
使った覚えがありませんけど。てか、使っているのはそっちじゃね?
「サスケ君と一緒の班になったからって、調子乗らないでよね!!」
乗った覚えはございませんよ。
「最近じゃ、サクラと一緒にいないけど、見捨てられたの?」
「あはは! 嫌われたんじゃないの?」
「嫌われ者にはお似合いね!!」
嘲笑いながら去っていく彼女たちの背中を見ず、オレは俯いた。
言うだけ言って去って行った。最初の言葉はともかく、最後の言葉は心を抉るものだった。
(嫌われた、か…)
そうかもしれない。もしくは恋のライバルと位置つけられたのかもしれない。
一緒だった時間は全てサスケに奪われて…奪われた、という表現は間違っているか。
でもこれ以外の言葉で表現出来ない。
ふと、さらりと流れる金の髪が目に入った。
その長い髪は、オレが女だということを捨て切れない象徴。