忍者
□サスケ君の悩み。
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でも、そんなに頼られるのも悪い気分じゃないわね。
平然を装うけど、内なる私は大爆発している。
だって、あのサスケ君が必死で慌てているのを見ると、なんだか可笑しくって!
ほんと、からかうのが面白くなっちゃって。
そうあなたを変えたのも、あの子のおかげかしら?
「冗談よ。でも、素直になるにはどうしたらいいかって、聞かれても…。
それがサスケ君なんだから今更、どうにか出来るものじゃないし」
「おま…! そんなキッパリと…」
「だって真実でしょ? たとえ素直になる方法があるとしても、ナルトに対して素直になれるわけがないじゃない」
「うっ…」
「それにいきなり素直になったら、ナルトが気味悪がれるし…。
だったら、素直じゃない分優しくしたらどう?」
「それが出来ないんだ…」
と、サスケ君はいじけてしまった。サスケ君って子供っぽいところもあるのね。
そういえば彼、私と同い年だったわ。すっかり忘れていた。
忘れがちなのよね。彼、無表情だから。
「別に目に見える優しさをしろっていうわけじゃないわ。さりげない優しさのほうを押すのよ」
「さりげない…?」
私は頷いた。
「そう! ナルトって優しくされるのに弱いの。優しくされたら、その人にすぐ懐くし。
そっちのほうがサスケ君らしいわ」