忍者
□待てないよ
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バレンタインデー本日。
この日、七班は休日。カカシがサスケを思ってのことだった。
サスケとしても、有り難いで、今日一日中家にいることにした。
と、いうのも。
(アイツが本命に渡す所を見たくない…)
それが一番の理由だった。
門には去年のように、チョコの山があるだろう。だが、それは全て燃やすのだが。
甘いのは嫌いだし、知らない女からの貰いものなど、気味が悪い他ない。
だから、ためらいなく捨てる。
しばらくベッドで寝転がっていると、インターホンが聴こえた。
気分が気分なので、無視を決め込むが。
それは何回も響き渡る。
「しつこい…」
さすがに堪忍袋の緒が切れ、ずんどこと大股で廊下を歩いた。
(これで勧誘だったり、知らない女だったら怒鳴るぞ…)
玄関が近づき、サスケは荒々しく戸を開けた。
「いい加減に…!」
「やっぱりいた」
聞き覚えのある声がし、思わず言葉を飲み込んだ。そこにいたのは。
「ナルト…」
「おう」
少し顔を赤らめている想い人がいた。
どうして、ここにいるんだ。本命はどうしたんだ。
とりあえず、今はこれを訊こう。