忍者

□待てないよ
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「何か用か?」


ナルトが自分の家に用事無しで来ることは絶対にない。

嫌われてはないと思うが、好きではないだろう。今まで、好かれるようなことをした覚えがないから。

あ、そう考えると泣けてきた。

自他共に認める高いプライドでそれを押し込み、ナルトを見据える。

すると、ナルトは俯き、小さな声を発した。


「今日、バレンタインデーだろ?」

「あぁ」


だから、なんだといいんだ?


「だ、だからさ…その………これっ!」


いきなり物を胸に押し付けられ、サスケは眉をしかめた。

なんだ、と思い、物を見て瞠目した。

それは、金の包装紙に赤いリボンでラッピングされた箱だった。


「これ…」

「いいい言っとくけどな! 義理じゃねぇからなっ!」



「…え?」



サスケは我が耳を疑った。

義理じゃないって…ということは……。


オレが本命!?



理解した途端、顔がみるみるうちに赤くなっていった。

不幸か幸いか。ナルトは俯いており、そんなサスケに気づいていない。


「め、迷惑なのは分かっているけど、一応、知ってほしくて!」


迷惑じゃない。むしろ、すごく嬉しいぞ!!

 
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