忍者

□生きている意味を探していた子供
3ページ/6ページ

 
コイツは今、なんて言った?


どうでもいい? 自分の命が?


ふざけるなっ…!


「つまり、オレの命なんて助ける価値もない。だから、もう…」

「ふざけるなっ!」


怒声を上げ、ベッドを強く叩きつける。傷口が痛むが気にしない。

ナルトは瞠目し、オレを凝視している。その隙にオレはナルトに怒鳴りつけた。


「オレの命なんてオレにとってはどうでもいい? 助ける価値がない? 勝手に決めつけるな!」

「ふざけてもないし、勝手じゃないってば! 実際に価値がないんだってばっ!」


ナルトも怒鳴り返し、オレを睨む。


「命に価値とかあるかっ! どれもみんな同じだろっ!?」

「そうじゃないときもあるんってばよ!
それに復讐しようとしている奴に、命の価値を諭されたくないってばっ!」


たしかにその通りだ。

人の…兄貴の命を奪おうとしている奴に「命はみな平等」と言っても説得力がない。

だが…。


「お前の命は別だっ!!」

「っ!?」


息を呑んだナルトは俯いた。まるで、堪えているように。


「お前が言っていること、分かんねぇってば…」


小さくて掠れた声音だった。ナルトは言葉を続ける。

 
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ