忍者
□生きている意味を探していた子供
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コイツは今、なんて言った?
どうでもいい? 自分の命が?
ふざけるなっ…!
「つまり、オレの命なんて助ける価値もない。だから、もう…」
「ふざけるなっ!」
怒声を上げ、ベッドを強く叩きつける。傷口が痛むが気にしない。
ナルトは瞠目し、オレを凝視している。その隙にオレはナルトに怒鳴りつけた。
「オレの命なんてオレにとってはどうでもいい? 助ける価値がない? 勝手に決めつけるな!」
「ふざけてもないし、勝手じゃないってば! 実際に価値がないんだってばっ!」
ナルトも怒鳴り返し、オレを睨む。
「命に価値とかあるかっ! どれもみんな同じだろっ!?」
「そうじゃないときもあるんってばよ!
それに復讐しようとしている奴に、命の価値を諭されたくないってばっ!」
たしかにその通りだ。
人の…兄貴の命を奪おうとしている奴に「命はみな平等」と言っても説得力がない。
だが…。
「お前の命は別だっ!!」
「っ!?」
息を呑んだナルトは俯いた。まるで、堪えているように。
「お前が言っていること、分かんねぇってば…」
小さくて掠れた声音だった。ナルトは言葉を続ける。