忍者
□君に触れたいから頑張るんだ
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今日こそは!!
と、意気込んでいても、世の中上手くいかない。
「な、ナルト!」
「サスケ! 久しぶりだってばね〜」
こっちは緊張しているというのに、ナルトは呑気な顔でオレに笑いかける。
その時点でいくらか挫けそうになるが、そこは振り絞ってナルトを見据える。
「ナルト! オレと」
「ナルト〜!! これから一楽に行かない? 無料券当たったのよ!」
「マジで!? それじゃサスケ、またな〜!!」
「え、ちょ!」
呼び止める前にナルトはサクラの許へ駆け寄る。
サクラと目が合って、サクラがしてやったりという顔をして、舌打ちしたくなった。
この野郎…また邪魔しやがって!!
だが、サクラの前で言えないから心の中で怒りを爆発させるしかない。
言った日には……恐ろしくて想像でも言えねえ。見ろ、少し想像しただけで鳥肌が立ってやがる。
ナルトをサクラに取られ、オレは仕方なく来た道を引き返した。