黒
□「赤い月」−銀の雲−
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***
少年の笑顔は眩しかった。
記憶に刻まれたその笑みは、目をすがめなければならないほど、輝いていた。
欲しかったのだ。
どうしようもなく。
ただ、この手に抱き締めたかった――いや、もう、笑ってくれるだけだって。
それだけで、良かったのに。
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