頂き物・リクエスト2

□Toujours avec toi.
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「……先生……?」

カカシ先生に声をかける。
ベッドの上。
寝ているのは、カカシ先生。

けれど。

何だろう、この違和感は……。

「……ああ……何だ、すぐという訳ではないのか……」

自分の両手を見ながらカカシ先生が小さく呟くけれど。
オレには解らなくて。

「先生、傷、血がっ……傷は?!」
「……ああ、あれは、別に俺のじゃないし……」
「……先生……」

違和感。
何、というわけではない。
というか。
解らない。
カカシ先生がどこか違うって。
それは、解るけれど……。

「……体力……は、そのままなワケね……」
「カカシ先生……?」

先生は1人で何かぶつぶつと喋っている。

「……あ〜あ」

カカシ先生は、それから身体を起こすと、困ったように苦笑した。

「やられちゃったよ。まさか、あんな術がね」
「……やられた、て、先生……」
「はは……」

先生は、また、困ったように笑う。

「強制的に若返らせる術、は、綱手様も使えるよね」
「う、うん……あっ」

言われて。
オレは、やっとその『違和感』に気がついた。



(……先生、ちょっと若くなってる……?)



眼が。
少し違うように見える。

「その術をね、かけられたの」
「……う、うんってば……?」

声も。
低いというか……高いけれど、静かに喋っているだけのような感じがする。

「……ほ、本当に?」
「……そのうち嫌でも信じるよ」

言う先生の苦笑は、いつもと同じように見えたけれど。
若く、なっていくの?
でも、それなら、却って得したんじゃ……?
オレの考えていることが分かったのだろう、カカシ先生は苦笑しながら首を横に振った。

「綱手様はチャクラを額に溜めているだろう? ……しかし、困ったことに、俺のチャクラは俺に集まらない」

「……は?」

よく、言ってる事が解らないってば。
溜めていくはずのチャクラが使えないって事だってば?

「で、でも、若返ってるってばよ?!」
「……うん、そこがよくは分からないんだけれどね……。……一番の問題なんじゃないかな……」

カカシ先生は少しだけ怖い顔をして、首をかしげた。
オレにはさっぱり分からない。

「――ま、取り敢えず期限があるみたいだし、綱手様の所に行くか。報告もまだだしね」

カカシ先生はそう言うと、散歩でも行くかのように、肩を竦めた。

怖いと感じた表情は、もう元の優しい顔へと戻っていた。






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2008.7.13.
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