頂き物・リクエスト2

□だって仕方が無いじゃない
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「……ねえ、ナルト」
「ごめんってばよ!!」
「いや、ナルト、ね」
「ごめんっ、ごめんってば、先生!!」

カカシの言葉など聞かずにナルトはひたすら謝り続けた。
それは、カカシを苛々させるには充分の出来事ではあったが。

「ちょっとお前、聞きなさいって」
「っひ!」
「は?」

とにかく黙らせようとナルトへ向かって手を伸ばしたカカシだったが、直後のナルトの反応に、ますます眉をひそめた。
手を伸ばした瞬間に、ナルトは怯えたように身を引いたのだ。

「な……」

(何で逃げるの、付き合ってるんでしょ?!)

その行動に、すっかり冷静さを無くしたカカシである。

「ちょっと来なさい」
「へっ? ちょっ……カカシ先生っ?! オレ、カップラーメン……」
「まだ言うの!」

がっしとナルトの腕をつかんだカカシの力は、とても強い。

「そんな事、言えなくしてあげるから」
「えっ、先生、やっ……」

驚いた声を上げるナルトに、カカシは振り向かない。
隣室へと続く扉を開けると、そのままベッドへとナルトを押した。

「せ、せんせ……」

ナルトがおずおずとカカシを見上げる。
その瞳は、恋人を見上げると言うよりは怯えがあまりにも強くにじみ出ていて。

「オレ、も、寝よ……かな」
「……明日休みでしょ。ゆっくりいいじゃない……」
「先生……」

カカシの喉から絞り出された低い声に、事態の概要を察したのか否か。
ナルトはベッドの上を、尻をついたまま後ずさる。

「ねえ、ナルト、俺、聞いたよね?」
「え……えと、何……?」
「恋人、だよね? 付き合ってる、んだよね?」
「う、うん……先生、何を……」

ゆっくりと声を出しながら、カカシは、その動作もゆっくりと、ナルトへと向かって両手をついた。

「っ!!」

じりじりと後ろへと向かって逃げていたナルトだったが、すぐにその背が壁へと当たる。

「せ、先生……」

ナルトの声は震えていた。
何を、そのように恐がっているのか。
全く理解できないカカシは、益々、苛々を募らせる。

「……あのさ、ナルト」
「はっ、はいっ……てばよ」

裏返った声で返事をして、ナルトはカカシを見つめた。
そこには、確かに怯えた様子が見える。

「……あぁ……、別に、もう怒ってないからさ、そんな顔、しないでよ」
「……」

よく見れば、ナルトの肩も小さく震えていた。

「突然押し掛けて悪かったね。もう、帰るから。……ただね、何で嘘吐いたのかだけ教えてよ」
「っ……」

ナルトは、はっとしたように目を見開く。










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2008.10.22.
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