頂き物・リクエスト2
□心の在処
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閃光が走った。
「ナルト!!」
「先生っ!!」
カカシ先生がオレへと手を伸ばす。
「させるか!!」
敵が、再び印を結んだ。
「伏せろ、ナルト!」
カカシ先生が影分身で、オレを庇いながら、同時に印を結ぶ。
再び、2つの閃光が起こった。
「あ……」
「大丈夫か、ナルト」
カカシ先生がオレを腕に抱いて、上から覗き込む。
優しい、先生の笑み。
「これは……綱手様に抗議だね」
肩をすくめて、先生はそう言った。
先生の腕、強くて、熱くて。
どきどきした。
それは、任務の過酷さのせいでもあるかもしれないけれど……。
カカシ先生の匂い。
心臓の音が聞こえるくらい、速くなって。
「もうひとふんばり、頑張って」
オレを腕に抱いたまま、正面を見据えたカカシ先生を、下から見上げる。
声は優しいけれど。
その眼差しは強くて。
――瞬間、オレは、恋をした。
カカシ先生に。
恋人のいる、カカシ先生に……。
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2009.6.16.