牡丹

□偽恋
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「それは、違う。……お前の思い違いだ。俺はお前を……」



愛してなどいない、と。

言わなければならなかった。

しかし、それ以上を言えなかった。

否定の言葉を紡ぐには、あまりにナルトのその姿は痛々しかった。

ナルトの涙は、それまでに俺が感じた胸の痛みそのもののようだった。


















――――
2014.7.28.
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