奇跡の生還者達

4.『一期一会』
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4.『一期一会』


「ねぇルナ、この後何か予定入ってる?」

本日の授業が全て終了し放課後になった所で、シャアラがルナの元へ駆け寄り尋ねた。

「今日はバイトも無いから特に予定は入ってないけど?」

ルナの回答を聞き、シャアラから「よかった」と安堵の言葉が出る。

「あのね、一緒にショッピングに行かない?」

「ショッピングかぁ……」

ルナは少し考える。

最近はバイトのお陰で大分経済的にも安定している。

それに、最近シャアラとも遊びに行けてない。

それらから導き出される答えは1つだった。

「うん、いいよ!」

ルナが二つ返事に答えたのを聞き、シャアラの表情がぱぁっと明るくなった。

「他のみんなも誘う?」

「う〜ん……みんな都合が悪いみたい。ハワードは今日お父さんと久しぶりに晩ご飯を食べに行くってはしゃいでたし、ベルも家の手伝いがあるって言ってたし、シンゴは弟や妹と遊ぶ約束してるって言ってたし……」

「そっかぁ……カオルも今日はバイトだしなぁ。あ、メノリは?」

「メノリはこれから風紀委員の集まりがあるんですって」

「見事に全滅ね。でもまぁいっか!久しぶりにシャアラと水入らずで遊ぶのも楽しみだしね!」

ルナに笑顔で言われ、シャアラは照れた様に頬を紅く染めた。

今まで友達らしい友達もいなかったシャアラにとって、ルナは内気な自分を真っ正面から受け止めてくれた初めての人物であった。

そんな気の置けない親友に出会える事など、一生の内で一体何度ある事だろうか?

そう考えると、ルナとの出会いはとてもかけがえのないものに感じられる。

シャアラはその運命的な出会いに感謝し、ルナへ満面の笑みを向けた。



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