記念作品

□相互記念小説
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いつもの様に、人工太陽が地平線から昇り、人々に朝を知らせる。

しかし、今日はいつもと少しだけ違う。

それは、スペースコロニーに1年の始まりを告げる初日の出であるという事。

今日は1月1日、ロカA2は新年を迎える。





相互記念小説


『A HAPPY NEW YEAR!』






「という訳で、今日はかるた大会やるぞー」

朝早くからハワードに呼び出され、現在ルナ達7人と1匹はハワード邸に来ていた。

女子は正月らしく振り袖を着て、髪を結い上げている為、いつもより大人の雰囲気を漂わせている。

一方の男子もまた、袴を履き普段とは違う雰囲気を醸し出していた。


「新年早々呼び出しておいて、何事かと思ったら…何が、という訳で、だ!」

呼び出された理由を知り、メノリの眉がつりあがる。

「恐い顔すんなよ、せっかく綺麗な格好してんのにさ」

「なっ…!?」

ハワードの言葉にメノリが頬を赤らめた。

「馬子にも衣装って感じだぜ?」

「…ほう?」

先程の表情も束の間、メノリの眉が再びつりあがる。

「あ、あの…メノリさん?何を怒ってるんでしょうか…?」

メノリから黒いオーラを感じ取り、ハワードは顔を引きつらせた。

「自分の胸に聞けー!!」

「パ、パパァーー!!」



そのやり取りを仲間達が外から静観する。

「ハワードって、人を怒らせるの上手いよね」

シンゴが呆れた様子で呟いた。

「それがアイツの才能だろ」

皮肉った口調で言うカオルに、周りは苦笑いした。


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