記念作品
□3000hitキリリク小説
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『写真ガ出来上ガリマシタヨ〜』
1分程で、機械音声と共に、カタンとプリントシールが落ちる音が聞こえた。
取り口に手を入れ、中にある写真をつまみ上げると、ルナは少し恥ずかしげに写真を眺めた。
(カ、カオルとの……初めての2ショットでいきなりこれ……?)
ルナが見つめる写真に写っているのは、若い男女2人が視線を交わして抱き合っているように見える。
事情を知らない者が見たら、間違いなく恋人同士に見えるだろう。
「ルナ〜?さっきから顔がにやけとるで?」
チャコのからかう様な発言にはっとし、ルナは慌ててハサミでプリントシールを切り分け、片割れをカオルに渡した。
「そんなに嬉しかったんか〜?」
「ちょっ……チャコ!?」
チャコの意味深な発言により、ルナの想いが勘の鋭いカオルに悟られやしまいか、とルナは気が気でなかった。
「わ、私ちょっと御手洗いに行ってくる!!」
危険な雰囲気から逃げ出すように、ルナはその場から走って行った。