記念作品
□5000hitキリリク小説
1ページ/5ページ
ねぇねぇ知ってる?学園内で最近広まってる例の噂
うん、昨日も隣のクラスの女子が遭遇したっていう話よ?
何でも、あるグループが放課後に『こっくりさん』をやってたみたいなの!
『こっくりさん』って?
昔地球で流行った遊びでね、硬貨に幽霊を召喚して占ってもらうらしいの。
へぇ、昔の人は変わった遊びをしてたのね
それでね、最後に正しい方法で終わらないと……
終わらないと……?
霊が現世に留まって、次々と人を呪い殺しちゃうんだって……
5000hitキリリク小説
『学校の怪談』
「おい、お前たち」
「っきゃあああ!!!」
突然後ろから声を掛けられ、少女らは教室に響かんばかりの大きな悲鳴をあげた。
その悲鳴に、教室や廊下にいた生徒全員が注目していた。
視線の先では、声を掛けた主であるメノリが固まっていた。
「な……何故悲鳴をあげる!?私が何かしたか!?」
「な、何だメノリかぁ〜、脅かさないでよぉ」
少女達は声の正体が人間であった事にホッと胸を撫で下ろした。
「……幽霊?」
経緯を聞き、メノリは怪訝な顔をした。
「そうなの。最近何人も遭遇したって話よ。美術室に飾ってある肖像画が笑うとか、教室でポルターガイストに遭遇したとか……」
「何かの勘違いじゃないのか?」
「笑う肖像画はともかく、ポルターガイストをどう勘違いするっていうのよ!教室の物が全部ガタガタ揺れるのよ!?コロニーでは地震なんて起きるはずないのに!!」
少女に凄まれ、メノリは思わず体を引いた。
「確かにそれは変だなぁ」
そんな言葉と共に3人の話に割って入ってきたのはハワードだった。
「これは何とかしなきゃだな、メノリ」
ハワードの含み笑いを見て、メノリは何か企みがあるのでは、と勘繰(かんぐ)った。
「……何を考えてる?」
「僕達で調査しようじゃないか!」
ハワードの言葉を聞き、少女達は「ハワード頼もしい!」ともてはやし、メノリは額に手を当て、呆れた様子で溜息を落とした。