ペットと言えども家族同然の存在。
その命を断つ「安楽死」の決断はとても難しい。
「安楽死は苦痛を感じる前に決めるものなんですよ」
と先生に言われましたが、まだまだ、元気な彼女を見てその決断は下せませんでした。
自分に神のような権利があるのか?
チャチャは殺されることなんて望むはずがない、と思うからです。
しかし、その反面、治す事が出来ないのならせめて、
苦痛を取り除いてやるのが飼い主としての優しさなのでは?
とも、思いました。
先生と相談し、食べられなくなったら改めて考えると決めました。
しかし、食べられなくなったのは亡くなる前の日。
そして、痛みに苦しんでチャチャは亡くなりました。
チャチャの亡骸を見ながら後悔ばかりが浮かんできました。
癌と告知された時にどうして、パッチを探そうとしなかったのか?
もっとそばに居るべきではなかったのか?
そして、最後に浮かんだ後悔は
亡くなる前日、歩けなくなった時点で先生を呼んでいれば!
でした。
安楽死は、思いやりでしょうか?
飼い主である人間が愛した者の苦しむ姿を見たくない、エゴではないだろうか?
では、安楽死を選ばないのは?
それもまた、別れまでの時間を失いたくない飼い主のエゴなのです。
同じエゴならば苦痛を回避する方が良い。
それが、安楽死を選択しなかった私の結論でした。


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