novel

□禁欲命令
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「あ…ああ……っ…侑、士ぃ…ふぁ…ンっあ…!」

「んッ、はぁっ…景吾…ぁっ…」

「も、う…イきそ……んァあ…や…」




互いが互いの熱を深く味わい、更にと激しく燃え上がる夜。

シーツを強く握り締め、ただ忍足から与えられる快感に酔いしれていた。



翌朝───…



何度も絶頂へ行き着いても忍足から解放されず、気を失うまで抱かれた跡部の体は散々だった。




「手加減しろって毎回言ってんだろうが!」

「そやから謝っとるやん…」




跡部の目が覚めた時から、忍足はずっと叱られ続けていた。

今の跡部の顔には青筋が浮かんでいる。

いくら情事中に“もっと”と求めていたとしても、甘い夜が過ぎ去ってしまえば無効となってしまうらしい。




「……10日」

「なん?」

「今日から10日間は俺に一切触れるな」

「ぇえええー!!」




こうして、忍足の精神力が試される日々が始まった。

しかし、キスどころか体に触れる事すら許されないのは流石に苦しい。

跡部の後ろ姿を見る度に、何度となく抱き付きそうになる自分を押さえ込んだ。




「跡部ぇ〜」

「ぅわわ…ちょっ、侑士止めろ!俺跡部じゃねーし!」

 
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