「あ…ああ……っ…侑、士ぃ…ふぁ…ンっあ…!」
「んッ、はぁっ…景吾…ぁっ…」
「も、う…イきそ……んァあ…や…」
互いが互いの熱を深く味わい、更にと激しく燃え上がる夜。
シーツを強く握り締め、ただ忍足から与えられる快感に酔いしれていた。
翌朝───…
何度も絶頂へ行き着いても忍足から解放されず、気を失うまで抱かれた跡部の体は散々だった。
「手加減しろって毎回言ってんだろうが!」
「そやから謝っとるやん…」
跡部の目が覚めた時から、忍足はずっと叱られ続けていた。
今の跡部の顔には青筋が浮かんでいる。
いくら情事中に“もっと”と求めていたとしても、甘い夜が過ぎ去ってしまえば無効となってしまうらしい。
「……10日」
「なん?」
「今日から10日間は俺に一切触れるな」
「ぇえええー!!」
こうして、忍足の精神力が試される日々が始まった。
しかし、キスどころか体に触れる事すら許されないのは流石に苦しい。
跡部の後ろ姿を見る度に、何度となく抱き付きそうになる自分を押さえ込んだ。
「跡部ぇ〜」
「ぅわわ…ちょっ、侑士止めろ!俺跡部じゃねーし!」