novel
□全てが欲しい
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敏感な跡部はそれを感じ取り、逃がさないとばかりに内壁をキュッと締めた。
律動の度にベッドが揺れ、スプリングが軋む音が鳴り、乱れる声と熱が増していく。
限界が近いのは2人して同じだった。
「あっ、あ…ンん…も、う…気持ち…良すぎて…んッあぁ……イ、きそ…」
「ん、…っ…ええよ…」
「ァあん…あ、ああ…侑士の、が…ふぁ…出たり…入ったり……んっ、イく…イッ……ひゃっ、ああああぁぁー!」
「く…ッんん!」
一段と高い嬌声が響き、跡部の性器の尖端から勢いよく白濁が飛び散る。
それと同時に後孔がキュッとキツく閉じ、挿入していた忍足の性器を内壁が力強く締め付け、跡部の最奥で欲を吐き出した。
果てた後、乱れた2人の息遣いが室内に響く。
「は…ン、はァ、は…ぁ…気持ち、…かった、ぁ…」
「はぁ、…っ…はぁ…俺も、や…」
力無く四肢をベッドに沈め、胸を上下させ恍惚な瞳の跡部。
激しい運動で頬は染まり、額や身体にはうすら汗が滲んでいる。
忍足は片手を伸ばし、汗で張り付いた髪を指で取り除き、そのまま掌を頬へ添えた。
生理的な涙を浮かべていた跡部は瞼を落とし、添えられた掌へと頬を寄せていく。
そんな可愛いらしい姿を見ながら、忍足は繋がったままの肉棒をゆっくり引き抜いた。