最初は女役に抵抗が強く、いつも不服や羞恥があった。
しかし、好きな相手とならば関係がないと思うようになった今、そんなことを考えるなど馬鹿らしく思えたのはいつ頃だっただろう。
緩慢に顔を上げ、間近で忍足の瞳に見入る。
汗ばんでいる額へ唇を押し当て、そのまま瞼、目下、頬に啄む口付けを落とす。
「景吾」
「フッ。仕方ねぇな」
敢えて重ねなかった唇へと強請られれば、そこで漸く薄く開いた忍足の唇に触れる。
待ってましたとばかりに、忍足は跡部の後頭部に片手を添え、繰り返し何度も深い口付けを繰り返す。
「んぅ…っ!?」
その最中、不意に跡部の身体がビクッと震えた。
それもその筈。
まだ繋がったままだった忍足の陰茎が、内壁を押し広げ始めたのだ。
「もう1回、頑張ろな」
「こ、ンの…絶倫ヤロー…ぁッひゃ、バカ…動く…なぁあ…ふっ…んや…」
この日の放課後、跡部は部活を休まざるを得なくなったことは言うまでもない。
また、そうさせてしまった忍足の練習メニューは3倍だったという。
>>終わり