りくえすと。

□お世話します
1ページ/2ページ

ど う し よ う。


頭に手をやって溜め息をつく。
コンラッドに一服盛られたせいで生えてきたこの猫耳(と猫舌と尻尾)は一晩経った今でも取れない。

黒いふさふさの尻尾をぱたぱたと動かしてみる。自分の意思に寸分違わず動く様が、なんとなく恨めしい。


そして極めつけには――


「コンラッド」

「はい何でしょう?」


…超いい笑顔が返ってきた。


「…おれいつになったらこの部屋から出られる訳?」

「少なくとも猫耳が取れるまでは駄目です。俺が貴方のそんなに煽情的な姿を他の誰かに見せるとでも?」

「思わないデス…」


変態獅子ことおれの彼氏サン(泣)ウェラー卿コンラートが扉の前に陣取っているのだ。

っつーか煽情的ってなんだよ煽情的って!!

「いいじゃないですか。身のまわりのお世話は俺がしますからvV」

!!!vVとかつけんな〜!!
その爽やかな笑顔だと妙にハマりすぎて嫌なんだよ(泣)

「そんなに潤んだ瞳で見ないでください。理性が保てなく…」

「!!っざけんなこの野郎!!」
身の危険を感じて布団を頭から被る。

「チッ…」

舌打ち!?今舌打ちしたよねあんた!?

「まぁ今日中には取れるでしょう。猫耳が取れたら直ぐに出してあげますよ」

不本意だけどね…

……呟いた声は聞かなかったことにする。









結局猫耳その他が取れたのは一週間後で。








その間の出来事は








思い出したくありません…

by有利




fin.

NEXT→あとがき
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ