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□うわ、頭イタいわ
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何か嫌な予感はしていた。
でもだからってさぁ・・・

「桂木愛美でぇすvみんなぁ、よろしくねぇ〜v」


こんな厚化粧香水プンプンな奴が転校してこなくても良くない!?
悪臭レベルだよ、これ。
ここまで化粧と香水乱用してる女、初めて見たよ?
みんな窓開けてるし。

「じゃあ、桂木の席は・・・右の奥だな」
「はぁいv」


ナイス、先生。
あそこなら悪臭も通り抜けるし。
顔見なくていいし。


あ、でも・・・




山本がすっごい気持ち悪そう。
隣だからなー・・・
ドンマイ。



「ーーじゃあ、あとは質問タイムにするから。」


そそくさと教室から出ていった担任。
てか、教室に居たくないだけだろ?

まぁ当たり前だけど、誰も転校生には近寄らない。


「10代目・・・あの女の香水、こっちまで臭ってくるんですが・・・」
「うん、オレもだよ。でも一番被害に遭ってるの山本だからね?」
「う・・・ツナぁ〜・・・吐きそう・・・」
「うわあああ!やめろ野球馬鹿!早くトイレ行け!」
「あ、ああ・・・」


うわぁ、マジで真っ青・・・



・・・つか。


「あの女の視線がチクチクくるんですが・・・」
「あ、やっぱり?うん、オレもチクチクと地味に感じるよ」
「・・・果たします?」


すちゃ。


「いやいや、教室でダイナマイトはヤメテ。構えないでねー」
「10代目がおっしゃるなら」


オレが言わなくてもダイナマイトはやめましょう。



「あ、ほら、チャイム鳴ったよ。・・・山本大丈夫かな」
「大丈夫っすよ!野球馬鹿がそう簡単に倒れるわけありません!」
「・・・ま、そりゃそーだね」




話してる間にもビシビシ感じる桂木の視線。
あー、なんかさらに嫌な予感が・・・











昼休み。
獄寺君は呼び出し、山本は野球部のミーティング。


見事にオレ一人。
と、桂木が近付いてきた。

「ねぇ沢田君。放課後、屋上に来てくれなぁい?」


うわ、嫌な予感的☆中。

「いいけど・・・」
「じゃあ待ってるねぇv」




・・・放課後まで香水か・・・(意味不




かくして、オレの直感は的中するのであった。
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