BOOK

□お風呂
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「・・・あの、沢田殿」
「なぁに?」
「あの・・・」


ぴたり。
そんな効果音が付きそうな程バジルにくっつくツナ。問題はその二人がいる場所だ。
めちゃくちゃエコーが効きそうな密室。

風呂だ。

いきなりツナに風呂に誘われたバジルは、なし崩しに一緒に風呂に入っていた。
この人は、恋人同士が風呂に入る意味をわかっているのだろうか。
うん、わかっているのだろう。
だからこんなに引っ付いているのだ。

ちらっとツナを見た。
僅かに紅潮した頬、濡れた体。
真っ白な肌に目を奪われる。


(沢田殿・・・これは拷問ですか)


ぶっちゃけ襲いたい心でいっぱいだが、僅かな理性がそれを押し止めていた。


だって、ここは沢田家の風呂。
リビングには奈々もリボーンもいる。
今ここで襲ったら、完全に声が反響する。

そこから先は想像したくもない。

まずリボーンの銃弾が降り注ぎ、レオンの1tハンマーが・・・



ぶるり。
そこまで考えてバジルは身震いした。
ダメだ、我慢しなきゃ。
いくらやりたくても我慢しなきゃ。



そんなバジルの心露知らず、ツナはバジルに引っ付いていた。
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