BOOK
□アジアン彼氏
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「ほわぁ、風さん意外と食べるんですねぇ・・・」
風のトレイを見て、綱吉が驚嘆の声をあげた。
「ええ、まあ。年中刺客に狙われているので、糖分とカロリーとタンパク質はとらないと」
「なるほど・・・って、風さんでも刺客に狙われるんですね・・・」
その刺客、勇敢ってより無謀だ。
前に家の近くでデートしたとき、どっかの不良に絡まれた。
その不良共はナイフやらカッターやらを持っていたのだが、風はものの数秒で軽く片付けてしまったのだ。
ただの不良だから、かなり手加減したのにも関わらず、だ。
風はアルコバレーノだから、そのくらいは普通かもしれないが。
綱吉には、とてもかっこよく見えた。
「?それはまぁ、毎日のように狙われますよ?日本に来る前にも、五人程」
「・・・へー・・・」
ってことは、今も狙われているのでは?
「!・・・失礼、少々待っていてください」
何かに気付いたのか、途端に鋭い目になって席を立った。
自動ドアを抜けて、路地裏に歩いていった。
「・・・どうかしたのかな」
もしかして、刺客?
ちょっと嫌な予感がしたが、風が負けるはずがないので信じて待つことにした。
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