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□仮面って10年も被れんのか
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はーい、1時間目すうがーく。


早速嫌な教科だぜ。


いや、特別教科担任が嫌ってわけじゃないけどさ、難しいじゃん?


三角形の合同の証明とか訳わからん。

つか、人生にいらなくね?


「じゃあ、一昨日出した宿題、提出してー」



・・・宿題?


宿題・・・宿題・・・






忘れたぁぁぁぁぁぁぁーーーーッッ!!!




やっべ、完全忘れてましたよ、プリントどこだっけ!?


・・・あった、でもグシャグシャ。




「ほら、そこの列!直井、早く集めて!」

「あ、はい!」



もーいいや、正直に忘れたって言おう。




「よし」
「あの、先生・・・」
「何?」
「宿題、忘れました・・・」
「ったく・・・じゃあもう一枚やるから、放課後までに数学準備室」
「はい・・・」




うえ、めんど。
訳のわからん問題のプリントを眺めながら、これまた訳わからん授業を右から左へ流していた。








「今日は終わり!じゃあ直井、放課後までな」
「へーい」




授業終わった途端騒ぎ出す教室。
ちらっと見た沢田の席には、例の如く山本獄寺笹川が。


つか、次体育じゃん。

よっしゃ、オレの唯一得意科目。



「三壁、今日たいくなんだっけ?」
「持久走。めんどくせー」
「お、得意分野」
「お前はいーよな、体力あって。・・・ああ、沢田達には劣るか」
「うっせ。あいつらが異常なだけだっつーの」
「まぁな・・・10キロ走って息切らさないってどんなだよ」
「うん、異常。オリンピック出れんじゃねーの?」
「知らん」



ぱっぱと着替えてグラウンド集合。


体育教師の笛が鳴った。





「今日も持久走なー。今回は7キロにしてやる」


マジ?
前回より楽、ラッキー。




念入りに準備運動してレッツゴー。



「やっべ、もう息切れ」
「はえーよ」
「しゃーないやん、運動苦手」
「関西弁でごまかすなー」
「わ、沢田達はっや!」


既に息切れてる三壁の言う通り、沢田達のスピードはハンパない。



お前ら100メートル走じゃねーんだから。

それでも余裕なのがあいつらだ。


つか、オレ眠い。

あ、三壁止まった。


「先行くぞー」
「はー・・・」



まぁ大丈夫だろ。




ちなみに今回の7キロは、グラウンド12週。

今8週だからあと4週。


・・・あと2週。



やべ、かなり疲労溜まった。

つか、沢田と山本と獄寺はえーよ、もう終わってるよ。

しかもケロッとしてるよ。

その体力分けろ頼むから。
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