BOOK
□無題。
3ページ/3ページ
ついでに顔面蒼白だ。
だが、すぐ正気に戻ったのか、風呂場にも関わらず絶叫した。
「なんでここまで入ってきてんだよ!?しかもタオル一枚で!」
「だって皆本クンつれないんだもん。だったら、日本古来からの『裸の付き合い』が一番いいかなって♪」
嫌だった?と皆本の近くまで瞬間移動で来て上目遣いする兵部に、皆本は本気で全身の鳥肌が立った。
「嫌に決まってるだろう!しかも何だ『だもん』って!歳考えろよ!?」
瞬間移動並の素早さで兵部から離れた皆本に、兵部はまたもやぶーたれた。
「だってさぁ、皆本クンってば僕に会ったら即逃げるか、ブラスター取り出すんだもん。今日はせっかく疲労困憊してるとこに押しかけたのに、無視するし」
そもそもここ来るなよ。
てか見てたのか、あの帰り道を。
皆本は今度こそ本気で無視した。
早くシャワー浴びて寝ようと、シャワーを出す。
「兵部、シャワー浴びるから出ろ」
「やだ。裸の付き合いしたいもん」
「早く出ろ」
「やだ」
「で・ろ」
「やだ!」
・・・こいつはこんなに変態かつ駄々っ子だっただろうか。
いや、元々変態で駄々っ子だが、これ程ではないはず。
はぁ。と皆本はため息をつく。
なんかもういいや。
兵部が自分を見ているのをスルーしてシャワーを浴びた。
結局兵部は最後までいて、その後皆本の布団で寝ようとしていたが、言うまでもなく蹴っ飛ばされた。
チルドレンをバベルに置いてこなければよかった。と切実に思う皆本だった。
END